2009年8月17日月曜日

時間との付き合い方-迷いの晴れる時間術

迷いの晴れる時間術を読了しました。

タイトルにある「時間術」という単語に惑わされてはいけません。
時間を有効に使うというより、時間との向き合い方を懇切丁寧に教えてくれる本です。

時間志向

本書には<ジンバルドの時間志向テスト>と呼ばれるテストが含まれています。
このテストで、その人の時間に対する考え方を以下の分類で読み取ることが出来ます。
  • 過去肯定型
  • 過去否定型
  • 現在快楽型
  • 現在宿命論型(何をしても無駄だという考え方)
  • 未来型(未来の結果に重きを置く考え方)
  • 超越未来型(死後の世界を意識する考え方)

本書ではこの分類に従って、それぞれの時間長所と短所を分析します。
時間術と名のつく本に少しでも興味があるのなら、上記の分類で言うと未来型の傾向がある方が多いのではと思います。

時間志向と幸福

<ジンバルドの時間志向テスト>によると、私は未来型でした。
未来型の私に対する分析も実に的を得ていました。
未来型の人はゴールを設定し、現在の快楽に囚われずに生きようとします。しかし、未来に比重を置きすぎてしまうばっかりに、今を楽しむことができていないのです。
本書では、宝くじを当てた人や大事故で障害を負った人を例に、幸福とは何かと言う所まで踏み込んでいます。
本書を読めば、時間との向き合い方と同時に、幸福とは何かと言う事まで深く考えさせられます。

ともすれば、時間の浪費を避けすぎている自分に、本書にも引用されていたバートランド・ラッセルの言葉を胸に刻もうと思います。
浪費を楽しんでいる時間は、時間の浪費にはならない。

本書では私のような未来型の人にはもちろん、他の時間志向の分析も懇切丁寧に行われています。
全ての時間志向の人に参考になる良書です。

0 コメント:

コメントを投稿