2009年5月29日金曜日

自分を信じる道標 -自己信頼

自己信頼[新訳]」を読了しました。

この本が書かれたのは1841年。100年以上読み続けられているわけです。
しかしそれだけの月日を感じさせないくらいに現代にもあてはまり、心に響く言葉が詰まっています。
ただし、極端な主張も多々見られます。ある意味劇薬に類する本ではないでしょうか?

私はここ最近、自己との対話を重要視しています。
よく言われるように、世の中で起こる事は最終的には全て自分の捕らえ方だし、
善悪の区別も相対的なものでしかないからです。
しかし、自分の感覚に従いたいと思えば思うほど、それがすごく難しいことに気づかされます。

自己信頼を説く本書の著者エマソン自身も、その難しさを下記のように記しています。
自分の基準を満たすことができるなら、世間の基準に従う必要はなくなる。
これを楽な道だと思うなら、一日でもそれに従ってみることだ。


自分を信じることは大変な道なんです。
周りに流されるのは楽なんです。

自己を信頼する大変な道を選んだとき、本書は大きな自信と励ましを与えてくれるでしょう。
自分を信じること、自分にとっての真実は、すべての人にとっての真実だと信じること


これから何度もこの本を読み返すことになりそうです。

2009年5月22日金曜日

恐怖とうまく付き合う方法 -脳が教える! 1つの習慣

脳が教える! 1つの習慣」を読了しました。

あれもこれもやろうと気ばかり焦って、結局小さな一歩さえも踏み出せない事はないですか?
実は私がそうでした。語学や技術、その他もろもろ、やりたい事が多すぎて結局どれも手につかない状態になることがしばしばでした。
自分が無意味に焦っていることに気づいてからは、だいぶマシになったのですが、本書は「焦り」の他にもう一つ囚われていた感情がある事を教えてくれました。
それは「恐怖」です。

恐怖を抱いている自分を認めたくない感情は多くの人が持っていると思います。
恐怖=意気地なし と短絡的に考えてしまう。

人というのは本当にデリケートなんですね。
少しの変化、変化を連想させる質問等で簡単に恐怖に囚われ、身をすくませてしまいます。
そんな小さな一歩でも、人間は恐怖を感じてしまうという事実には教えられることが多いです。

本書はそんな恐怖とうまく付き合う方法を教えてくれます。
思えば、多くのことを成した有名人が、この恐れを認めている事が多いように感じます。
自分の中の恐れをきちんと認め、うまく制御することの大切さを教えてくれる一冊です。

2009年5月17日日曜日

仕組み作りでinbox作りを高速化 -Zen To Done Habit2:Process

今月初めに宣言しましたが、今月はZen To Doneで提唱されている Process の習慣を身につける事にしています。

月初めの宣言の時にも言いましたが、やはり仕組みづくりがこの習慣の肝ですね。

メール転送による集約
まず取り掛かったのがメールアカウントの集約です。
私は4つメールアカウントがあるのですが、全て一つのアカウントへ転送するように設定しました。受信メールを一箇所に集約することでメールチェックの手間が大幅に解消されます。

郵便物の置き場所を決める
我が家にやってくる郵便物は、家人との暗黙の了解で私の机の上に置いてもらうようにしています。ですので、郵便物は一箇所にまとまる状態になっています。

ユビキタスキャプチャー
先月に習慣として身に付けるべくチャレンジしたユビキタスキャプチャーですが、外出時にタスクを思いついた場合は、モレスキンノートに記述するかノートPCにテキストファイルで保存しています。

こうしてinboxをある程度絞った後は、我が家のデスクトップPCにテキストファイルとしてまとめていく作業を行います。2分程度でできるタスクはその場でやってしまうので、それ以外の、委譲したタスクや大きなプロジェクト、資料等が集められます。

こんな感じで Process の習慣は順調に進んでいます。
後半もこの調子で行きたいと思います!

2009年5月13日水曜日

試してみないと始まらない! -リファクタリング・ウェットウェア

リファクタリング・ウェットウェア ―達人プログラマーの思考法と学習法を読了しました。

本書の著者、Andy Hunt氏と言えば、プログラマへ捧げた名著「達人プログラマー―システム開発の職人から名匠への道」で有名な方です。プログラマである私も大変お世話になりました。
そんな著者が脳を題材に本を書いたという事で、発売日当日に本屋に駆け込み、購入しました。
おかげで読書的にも有意義なゴールデンウィークになりました。

本書は達人になるための脳のチュートリアルのような構成になっています。
その一つ一つは、他の脳科学本に記載されている内容も多くあります。
効率の良い学びに興味がある方なら、一度は聞いたことがある内容も多いのではないでしょうか。
本書はそれらの科学的根拠は置いておいて、まずは試してみようという姿勢です。
著者と訳者が最終章とあとがきで、「試してみよう!」と働きかけています。

本書には、試す事の大切さを教えてくれるよい言葉が載っていました。

努力が失敗を呼び、気づき救う

試して、失敗して、気づくことで人は学びます。
試さないと失敗もできないですし、気づきも起こりません。

効率的に生産性を上げたい思いはだれでもあるでしょう。
科学的根拠に裏打ちされたプラクティスを効率的に試したい思いは誰にでもあると思います。
しかし、そもそも科学的根拠のあるプラクティスでも、人間の個体差によっては効果があったりなかったりすることもあるでしょう。
また、科学的根拠のないプラクティスでも、まだまだ科学では解明しきれていない部分もあると思います。
そもそも、科学的根拠があっても試さないことには始まらないですしね。

この本の各章末には「さっそく実行」と題して、脳に有効かもしれないプラクティスが列挙されています。
これらを拾い読みして試してみるのも良いかもしれません。

私が興味を引かれたプラクティスは、「難問にぶつかったら五感を総動員する」と言うものです。さっそくいろんな場面で試してみます。




リファクタリング・ウェットウェア 目次
日本語版に寄せて
賞賛の声
まえがき
1章 初心者から達人への道
1.1 初心者 vs. 達人
1.2 ドレイファスモデルの5段階
1.3 現場におけるドレイファスモデル
1.4 ドレイファスモデルの効果的な利用
1.5 道具のワナに注意
1.6 コンテキスト再考
1.7 日々のドレイファスモデル
2章 脳の構造
2.1 2種類のモード
2.2 いつでもどこでも洞察を逃さない
2.3 LモードとRモードの特徴
2.4 Rモードの躍進
2.5 Rモードは森を見て、Lモードは木を見る
2.6 自分でできる脳の手術と神経の可塑性
2.7 どうやって目的を達成するのか

3章 Rモードへの転換
3.1 関与する感覚の増加
3.2 右脳で描く
3.3 RモードからLモードへの流れを作る
3.4 Rモードが提供してくれるヒントを手に入れる
3.5 パターンを利用する
3.6 Rモードの出力を上手に手に入れる
4章 アタマをデバッグ
4.1 認知バイアスを知る
4.2 自分の世代傾向を認識する
4.3 性格の分類
4.4 ハードウェア的なバグ
4.5 では、どう考えたらよいのか
5章 意識的な学び
5.1 学びとは何か
5.2 「SMART」な目標を定める
5.3 プラグマティック投資計画の作成
5.4 自分の学習モード
5.5 同僚との勉強会
5.6 より優れた学習技術
5.7 SQ3Rで意識的に読む
5.8 マインドマップによる直感の視覚化
5.9 ドキュメント作成の真の力を利用する
5.10 教えることによって学ぶ
5.11 技を携えて町に出よう
6章 経験の積み重ね
6.1 学ぶための遊び
6.2 既存の知識の活用
6.3 失敗を生かす
6.4 インナーゲーム
6.5 プレッシャーによって損なわれる認識力
6.6 想像力は五感を上書きする
6.7 達人のように学ぶ
7章 集中のコントロール
7.1 集中力と注意力を増強する
7.2 集中のために集中をぼかす
7.3 知識の管理
7.4 現時点でのコンテキストを最適化する
7.5 割り込みの意識的管理
7.6 大きなコンテキストを保つ
7.7 焦点の定まった状態を維持する
8章 達人になってから
8.1 効果的な変化
8.2 明日の朝から始められること
8.3 達人になってから
付録A 参考文献
訳者あとがき
索引

2009年5月10日日曜日

アウトプットはインプットから -文章力の鍛え方

このブログを始めたのは、文章力を鍛えたかったというのも一つの理由です。
そんな思いそのものズバリのタイトル、文章力の [鍛え方]を読了しました。

この本はタイトルが示す通り、アウトプットである文章の書き方について書かれています。
しかし、その逆方向のインプットについてもかなりの説明が割かれています。
実際自分の頭から湧き出るものはそんなに多くはなく、模倣やその組み合わせがほとんどと言われている世の中です。
自分の引き出しを多くするインプットは、重要な要素であると思います。
本書でも質のよい著作を写経することによるインプット等について、説明がされています。

これらの方法も確かに効果的なのだろうと思いましたが、私はインプットに対する下記の主張が心に残りました。

感じたことの根拠を明確にする。

この説明は本書の一番最初の章でされています。恐らく著者が一番主張したかったことなのではと思います。
日常に刺激的なインプットが周りにあふれかえっている人はそんなにいないでしょう。
インプット自体の質もさることながら、様々な事柄に対する自分自身の捕らえ方を磨くことが、お手軽にインプットの質を上げる近道です。

このようにして鍛えたインプット力を駆使して、最終的にはインプットを想像して文章を書きます。

質問したりされたりすることをちゃんと意識してできるようにしておかないと、うまいい文章はかけない

質問をされることもインプットの内の一つです。インプットの力を鍛え、最後にはバーチャルなインプットとのやり取りを行うと言うことですね。

今まで見過ごしていた日常を見直すことで、インプットが豊かになり、文章力が増すとは!
起こっていることに対する自分の捕らえ方が如何に重要かを教えてくれる良書でした。
本書を読んで、普段の何気ない日常を見直してみる事にしました。
まずは通勤に利用している風景を新鮮な目で見てみようと思います。

2009年5月6日水曜日

How to get control of your time and your life を読み始めました

積読になっていたHow to Get Control of Your Time and Your Life (Signet) を読み始めました。

1989年に出版された本なのです。古典の部類に入るでしょう。
タイトルそのままに、時間管理に関する本です。

まだ途中までしか読めていませんが、20年前から時間管理の重要な要素は変わっていないのではと思わされます。
優先順位、スケジューリング等、最近出版される本にも含まれるエッセンスがつまっています。
相変わらず拙い英語力なので、読了まではしばらくかかりそうですが、地道に読み進めていきたいと思います。

ちなみに、以前に読んだ洋書同様、この本に出てくる単語をまとめたリストをsmart.fmで作成しています。
この本がどれくらいのレベルか参考になればと思います。
http://smart.fm/lists/80043

2009年5月2日土曜日

今月は Process を習慣化する -Zen To Done Habit2:Process

ZTDを身につけようと4月から決心し、4月はユビキタスキャプチャーの習慣化を目指しました。
まだまだ課題はありますが、概ね身についたと思います。
5月は次のステージ Process です。

この習慣は inbox にあるタスクの割り振りを素早く行う習慣です。
メールやメモ、書類等が inbox の中身になります。
inboxにある内容について、以下の判断を行います。
  • すぐに取りかかる(2分以内に出きる場合)
  • 捨てる
  • 移譲する
  • 保存する
  • Todoリストやカレンダーに転記する
これらの判断を一日に数回行い、inboxを空にしておくようにします。

そのためには、メールを一ヶ所に転送したり、タスクリストを一ヶ所にまとめる等の仕組み作りも必要です。
まずは現状のinboxの仕組みを見直し、この習慣をモノにしたいと思います!

2009年5月1日金曜日

ユビキタスキャプチャーを1ヵ月続けてみて -Zen To Done Habit1:Collect

4月の目標はユビキタスキャプチャーを1ヵ月続ける事でした。

4月半ばに、ユビキタスキャプチャーを行う上で超えなければいけない壁と題して、ユビキタスキャプチャーを行う上での自分としてブレークダウンした習慣を挙げましたが、完全に克服とまではいきませんでした。
再掲すると以下の3つになります。
  • メモツールをいつでもどこでも持ち歩く習慣
  • 周りの目を気にせずメモする習慣
  • 何時でも立ち止まってメモする習慣
この中でも「何時でも立ち止まってメモする習慣」が克服できなかったと感じています。
5月以降も継続してこの習慣に磨きをかけていこうと思います。

ただ、一日にモレスキン手帳見開き一ページは埋まるぐらいにはメモ出来ました。
自分が想定していた量としては合格点です。

ユビキタスキャプチャーってどんな事を書いているか、他の人の参考になるか分かりませんが挙げておきます。
  • 英語を読んでて分からなかった単語
  • 簡単な行動記録
  • 思いついたタスク
  • アイデア
  • 本の感想
  • 愚痴とか反省
後で読み返したりすると非常にためになります。
ユビキタスキャプチャー、お勧めです!