質問するのが苦手な私には、これほど必読の書はなかったと思います。
質問する人とされる人
まず私が勘違いしていたのが、質問とはその人が持っている知識を「お裾分け」してもらうものだと思っていたことです。質問する事で起こるのは、単なる情報のやり取りだけだと思っていたのです。これは大きな勘違いでした。
質問は、相手を強制的に特定の方向で考えさせる力を持っています。質問とは極端に言うと情報弱者と情報強者のやり取りだと思っていたのですが、それは質問のほんの一面しか見ていなかったのです。
質問とは、相手を自分の世界に引き込む力をもっているものなのです。
質問をする上でのエチケット
質問をする上でのエチケットはインターネットの世界ではよく話題になります。少しは調べてから質問する事は、いわゆる「教えて君」に対してたしなめられるエチケットのひとつです。本書ではそういった意味のエチケットは取り扱っていません。先ほど述べたように、質問とは自分の世界に引き込む力を持ったものです。
ですので、なるべく居心地良く、引き込んだ自分の世界で過ごしてもらうための配慮が必要です。
最後には人をその気にさせれる
相手に配慮した質問を投げかけ、最終的に相手をその気にさせられると言うのが本書の主題です。そのために相手の気分を害さないエチケットと、相手を調子づかせる方法が本書には詰まっています。他の本にも書かれている内容はありますが、質問とからめるとなるほどと思わされる部分がたくさんありました。まとめ
本書の目指す所は、有名な著書、デール・カーネギーの「人を動かす」からの下記引用に集約されています。(私はまだ読んでないのですが…)人間は、他人から言われたことには従いたくないが、自分で思いついたことは喜んで従います。
この言葉の意味する所を深く考え、質問というものにフォーカスした著者には脱帽です。
また、本書は他人を思い通りに動かす事を意図したものではありません。この引用にある人間には、もちろん自分も含まれます。自分に対しても良い質問をして、よりよい自分へ導く思いつきを見つけていきたいと思わされる良書です。
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