2009年9月25日金曜日

影響力の応用力-影響力の武器 実践編

先日読了した影響力の武器に続いて、影響力の武器 実践編を読了しました。

先日読了した影響力の武器は理論に重点を置いた、いわば「理論編」です。
今回読んだ影響力の武器 実践編は影響力に関係する多くの現実について書かれています。

影響力の応用力の高さ

この本では、理論編で詳しく説明されている6つの影響力の使い勝手のよさがわかります。6つの影響力とは、以下になります。
  1. 返報性(恩恵を受けたら報いなくてはならないと感じること)
  2. 権威(専門家に指示を仰ごうとすること)
  3. コミットメントと一貫性(自分のコミットメントや価値観と一貫した行動をとろうとすること)
  4. 希少性(手に入りにくいものほど求めたがること)
  5. 好意(好意をもつ相手ほど賛同したくなること)
  6. 社会的証明(他人の行動を指針とすること)

この本では、影響力に関連する50個の例を紹介されています。
私はそれぞれ上の6つの影響力の内、どの影響力が題材になっているかを考えながら、読み進めていきました。このような観点から読み進めると、影響力の応用力の高さに驚かされます。そして多くのビジネス書が、影響力を利用してうまく自分をコントロールする方法を説明している事に気づかされます。例えばアムウェイ社内でのスタッフへのアドバイスが引用されています。
目標を決めてそれを書き出してください。どんな目標であれ、大事なのは自分で決めたゴールに向かって進むこと、そしてそれを書いて形にしておく事です。文字に書き残すと不思議な力が生まれます。ですから目標を決めたら、それを書き出してください。

よく言われる目標を紙に書く事は、影響力の武器の一つであるコミットメントと一貫性を利用し、自分をコントロールする方法だったのです。
このように、自分を高めるためにも応用できる影響力は是非身につけたいと思いますが、自分に対して悪用される事もあると考えると、怖くもなります。

影響力を補助するもの

6つの影響力はそれぞれ強力ですが、私は影響力を補助する強力な武器に気がつきました。それはコントラストです。これは6つの武器に組み合わせる事で、強力な影響力を生み出します。人は絶対的な価値判断はなかなか難しく、どうしても相対的な価値判断に傾いてしまう事をつくづく感じさせられます。コントラストが用いられていることに気づくことも、影響力から身を守る上で重要な事だと思います。

まとめ

理論編を読み終わった時には、影響力の攻撃力については詳しく書かれているけども、その影響力を防御する方法に関しては、説明が弱いと感じました。
しかし、実践編で紹介されている多くの現実的な例を知ることで、影響力を行使された時に本質を見失わない助けになると思います。
影響力を行使したい人も、影響力から身を守りたい人も、理論編と実践編を合わせて読むことをおすすめします。

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